はじめに
「食事で何に気をつければいいですか?」この質問を、これまで何度受けてきたかわかりません。ペットの健康管理において、食事はそれだけ関心が高いということです。
具体的な食材や量の話をする前に、まず知っておいてほしいことがある。食事バランスを調整する前の、大本になる知識をここにまとめました。
サプリメントの本質は食事と同じです。薬のように症状を抑えるのではなく、体の仕組みに沿って、その仕組みを正常化させることが狙いです。しかし常識とされる食事の中に、自然の摂理に反しているものがある。それがせっかくのサプリを弱めてしまいます。
以下は弊社のサプリメントと相性の良い考え方です。急に全部やる必要はありません。手をつけやすいところから始めてください。
タンパク質|多ければ良いは間違い
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過剰なタンパク質は腸内環境を悪化させる
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腸内でアンモニアが増加し、肝臓を傷める一因になる
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肝臓の元気が低下すると、さまざまな影響が全身に出てくる
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人の研究では、高タンパク食とがん・腎臓病との関連が示されている
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ペットの腎臓病の治療でもタンパク質制限が使われる。腎臓は再生しない、先手を打つべき
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野生動物は毎食肉を食べているわけではない
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質より量の見直しが先。健康問題を抱えているなら早めに見直すべき
脂質|減らせば良いは間違い
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脂質を減らすと脂溶性ビタミン(A・D・E・K)が吸収されなくなる
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これらは免疫、皮膚・粘膜バリア、骨、血液凝固に関わる。不足すると全身の防御力が低下する
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EPA・DHA不足で慢性炎症が抑えられなくなる。皮膚、関節、脳、心臓など広範囲に影響が出る
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脂質不足は胆のうの収縮力を低下させ、胆泥形成の要因になる
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胆泥が気になる方は、脂質制限を見直すことが先決かもしれない
炭水化物|消化に良い=健康に良いは思い込み
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消化に良い食事は小腸で吸収され、大腸の善玉菌まで届かない
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善玉菌のエサになるのは難消化性炭水化物(食物繊維・オリゴ糖など)
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消化に良いものばかりだと腸内細菌のバランスが崩れる
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腸内環境の悪化は免疫低下・慢性炎症・胆管炎リスクの上昇につながる
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消化器が弱い子も急に全力でやらなくていい。根菜類を少し加えるところから
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ひきわり納豆など、発酵食品も積極的に活用したい
過食|満腹=愛情は思い込み
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市販フードの推奨量はアメリカ基準。日本の座敷犬・猫にそのまま適用すると、運動量の差からそれだけで肥満リスクがある
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腹八分目に医者いらずは科学的根拠がある。少食が長寿メカニズムと関わることは人だけでなく全ての動物に言える
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満腹にさせ続けると胃が拡張し、さらに満腹を求めるようになる
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ゆっくり減らせばいい。満腹の満足から、美味しさや楽しさの満足へシフトする
美味しさ|食事は愛情であり、ストレス管理
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美味しさはストレス管理になっている。ストレスが万病の元であることは科学的にも正しい
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飼い主は毎日美味しいものを食べている。その横で毎日同じものを食べている
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市販フードはインスタント食品に近い。毎食コンビニ弁当だけで長生きできるかという問いと、本質的に同じだ
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満腹にさせることで、美味しくないことを誤魔化している側面がある
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家族と共通の食材を少量トッピングするだけでいい
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控えた方が良いと思う食材もあるので、気になる場合は個別に相談してほしい
まとめ
記録上の長寿犬たちの食事内容はバラバラでした。
人と同じ、いわゆる残飯食の子もいた。世界最長寿の猫は、コーヒーと赤ワインを与えられて38歳まで生きた。科学では説明できない領域が、そこにはあります。
共通していたのは管理食ではなく、穏やかな環境と飼い主との深い絆でした。
愛に決まりはない。ただ、それぞれが自然に受け入れられる心の形だとは言えます。人に押しつけられた常識で解決していないなら、考え方を少し科学的に寄せて再構成するタイミングかもしれません。
この記事は概要で、難しい知識はだいぶ省いています。質問があれば個別対応します。あなたのペットを本気でサポートします。