過度なストレスは、多くの病気の発症や悪化に関わっており、それは犬でも猫でも人でも同じです。
健康は、肉体とメンタルの両輪で考えるのが、うまくいくコツです。
ストレスは発がん、腎臓病、肝臓病、各種精神病、脳疾患、胃潰瘍、腸炎、感染症、高血糖、高血圧、皮膚炎…ありとあらゆる病気に関わりがあります。
また食欲を左右したり、攻撃的になったり、病気とは言えないながらも良くない影響があります。
理由は複数ありますが、ストレスが交感神経を優位にする、副腎皮質ホルモン(ストレスホルモン)が増える、免疫低下、睡眠の質の低下…こうした状態が病気を引き寄せると言えます。
LED照明
照明環境はストレスの一因になりえます。最近普及したLEDは省エネで長寿命という特徴があるわけですが、ペットや人に新しい問題を引き起こしているのかもしれません。
LEDのフリッカーについて
フリッカーは、光が高速で点滅する現象です。LED照明にフリッカーはつきものなのです。とは言え、文字通り「目にも止まらぬ早さ」で点滅しているので認識されません。しかしながらどうも脳や神経に影響を与えているようです。
改良された「フリッカーフリー」とされているLED製品でも、単に点滅間隔を非常に速くしただけのものが多いので、完全な解決にはなりません。
フリッカー(ちらつき)がペットに与える影響
犬や猫は、私たち人間よりもフリッカーを感じる感覚が鋭い可能性があります。一般的に小型の動物のほうが動体視力が良いためです。
- ストロボの中で暮らしているような感覚
フリッカーはペットたちにとってストロボのような不快さかもしれません。安易に結びつけてはいけませんが、やけに散歩に行きたがる、庭やベランダに出たがる子は、何か感じているのかもしれません。 - 頭痛や不安感
私たちがストロボ光の中に長時間いれば、頭痛になるかもしれません。落ち着かなくなったり、光の届かないところに行きたくなります。ペットでも同様でしょう。 - 睡眠の質の低下
フリッカーが睡眠に影響を与え、生体リズムを狂わせる可能性があります。
LED照明と脳への影響
LEDの問題はフリッカーだけではありません。自然光とは大きく異なった青白い光(ブルーライト)が健康に影響する可能性があります。
- 夜間の就寝が遅れる
メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が抑制され、寝つきが悪くなる。 - LED光による負の連鎖
寝つきの悪化→照明時間が増える→さらに就寝時間が遅れる。翌日の疲労感→病気だと勘違いし受診→原因わからず不安→ストレス。
人への影響
LED照明によるフリッカーや青色光の影響が問題になったケースがあります。
- 健康トラブルの改善事例
- 企業や公的機関で「目が疲れる」「頭痛がひどい」という声を受け、照明を交換したところ、症状が改善したケースがある。
- 学校で教室の照明を調整し、生徒の集中力が向上した例がある。
照明環境が人のパフォーマンスや健康に影響を与えることを示しています。ペットにおいても照明環境は重要な要素と考えるのが妥当でしょう。
白熱電球のリラックス効果
LEDに代わる選択肢として、白熱電球の使用が挙げられます。
- フリッカーない
発熱電球はその特性上フリッカーが発生しない。 - 暖かみのある光
青色光が抑えられた、柔らかさを感じる光。物の色の見え方が不自然ではない。目に刺さる感覚がない。 - リラックスしやすいと感じる光
イライラしないというもよりも、むしろリラックスしやすいと感じる人が多い。ペットも同じかもしれない。
そもそも照明を使いすぎない
LEDのままだとしても、消灯時間を増やすだけで対策になります。
- 日中は自然光を活用し、照明を消す。自然光は、生体リズムの正常化にも関わる。
- 早寝早起きのスタイルに寄せる。
- 深夜は照度を落とす。(強いストロボを弱くする)
パソコン、テレビ、車のライト
モニター画面の多くはバックライトにLEDを使用しています。車もヘッドライト、テールランプのLED化が進んでいます。
- 有機ELモニターの検討。(ただし高価)
- モニターの明るさを適度に下げる。(影響を緩和する)
- 真っ暗な道路で、前の車のテールランプを見つめすぎない。
- 夜の運転でイライラしてきたら車内灯も消して休む。