ペットの栄養バランスを一食のなかで完結させようとする飼い主は多い。そうした考えはペットフードの普及とともに広まったが、無意味である可能性について言及する。
まず前提として、動物の体の仕組みは人と極めて似ている。胃、腸、肝臓、膵臓、胆のう、腎臓、心臓、肺、あらゆる臓器は、その形状、仕組み、機能に至るまで、人と同じと言って良いだろう。
人間の場合、一食で栄養バランスを完結させることはない。それどころか、三食でも栄養バランスは完結していない。実際には一週間くらいの少し長めの期間で、緩めに考えるのが普通である。私たちがカレーライスや焼き肉、ファーストフードにデザートを楽しむことができるのは、そうした考えに基づく。
動物にもそうした考えを取り入れることは可能である。そうした食生活は使用する食材に柔軟性や弾力性を与えるだけでなく、食事のもう一つの重要なこと「楽しみ」を増強する。それは健康を諦めるのではなく、むしろ自然に沿っている。
そして人間と同様に、ペットにも完璧なる食事など存在しないことを知っていただきたい。